学長メッセージ

[ 編集者:総合企画部(大学企画・グローバル化推進担当)       2015年3月20日   更新  ]
関西学院大学学長 村田治

関西学院大学学長 村田治

 関西学院大学の構想「国際性豊かな学術交流の母港『グローバル・アカデミック・ポート』の構築」は、質の高い、世界から信頼される‘Top Global University’をめざして、本学が展開する大学改革をとりまとめた構想です。
 立案にあたり、私たちは本学の特長は何かをいまいちど考え直しました。そのなかで出てきたのが、外国人宣教師たちを中心とした創立時からの「国際性」、スクールモットー“Mastery for Service”に代表される「キリスト教主義に基づく全人教育」、そして1970年代から実践してきた「学部の垣根を越えた少人数教育」です。
 私たちは、この特長を基盤に、現在、そしてこれからのグローバル社会でも活躍できる世界市民を育てることにフォーカスした抜本的な大学改革を行おうと決意し、「グローバル・アカデミック・ポート」構想にとりまとめました。そのなかには、国際通用性のある質保証制度の確立も含まれています。

 目玉である「ダブルチャレンジ制度」は、本学の強みである学部間の垣根の低さを活用した制度です。グローバル人材とは単に英語が上手に使える人というわけではありません。主体性をもち、タフで、かつ多様性を理解し人々と協働できる力が必要です。こうした能力を開発するには、新たなことにチャレンジする精神が求められます。それも一つにチャレンジするのではなく、複数のことにチャレンジするくらいの気概が必要だと考えて、この制度を設計しました。
 また、国際性のいっそうの向上のため、学生の派遣と留学生の受入の両面で留学を拡大します。しかし、とにかく何でもいいから海外に行けばいい、数を増やしたらいいとは考えていません。海外協定大学との学生交換を主軸に、質の高い留学プログラムを拡大していきます。
 さらに、関学が長年築いてきた国連との強いパイプを生かし、大学院共同プログラムとして「国連・外交コース」を創設します。これは関学が目指す世界市民、つまり国際社会に貢献できるグローバルリーダーの育成に繋がります。いまだに日本人国連職員の数が少ないという国家的課題を踏まえて、外務省などとも連携し、キャリア支援まで見据えて、多様なプログラムを体系的に整備します。

 このホームページは、「グローバル・アカデミック・ポート」構想の内容、そして具現化の進捗状況を広くかつタイムリーに発信することを目的にオープンしました。これからの本学の活動にご期待、そしてお力添えをいただけましたら幸いです。

 関西学院大学 学長 村田治